2026.02.12

ギフト

北海道ギフトの独自マナー|短冊のしや時期の違いとは

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北海道でギフトを贈る際、のしの選び方やお中元・お歳暮の時期など、本州とは異なるマナーがあることをご存じでしょうか?

北海道には「短冊のし」や「香典返しの即日返し」など、独自の贈答文化が根付いています。知らずに贈ると、相手に失礼な印象を与えてしまうこともあります。

この記事では、北海道でギフトを贈りたい方へ向けて、短冊のしの使い方やお中元・お歳暮の時期、内祝い・香典返しの作法まで詳しく解説します。北海道の方への贈り物を検討する際の参考にしてください。

北海道のギフトマナーが全国と異なる理由

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北海道には、全国の一般的なマナーとは異なる独自のギフト文化が存在します。

その背景には、北海道ならではの合理性を重視する気質があります。北海道は明治以降に本州各地から多くの人々が移住してきた歴史があります。さまざまな地域の文化が混ざり合う中で、形式よりも実用性を大切にする風土が育まれました。

また、広大な土地と厳しい気候条件も独自マナーに影響しています。冬場の積雪や長距離移動の負担を考慮し、贈る側・受け取る側双方にとって無理のない方法が選ばれてきました。

こうした環境の中で、お互いの負担を減らしながら感謝の気持ちを伝える贈答文化が根付いています。北海道でギフトを贈る際は、こうした背景を理解した上で独自マナーを押さえておくことが大切です。

北海道ギフトの独自マナー|短冊のしの特徴

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北海道のギフト文化で最も特徴的なのが「短冊のし」の使用です。内祝いやお中元・お歳暮など、さまざまな贈答シーンで短冊のしが広く使われています。

ここでは、短冊のしの基本的な特徴と使い方を解説します。

短冊のしと通常のしの違い

短冊のしとは、通常ののし紙を簡略化した細長い形状ののしです。

通常ののし紙は、贈り物全体を包むように掛けるのが一般的です。一方、短冊のしは縦長の短冊型で、品物の右上や中央に貼り付けて使用します。サイズは幅5〜7cm程度、長さは18cm前後のものが多く見られます。

両者の主な違いは下記の通りです。

項目 通常ののし紙 短冊のし
形状 品物全体を包む大きさ 縦長の短冊型
使い方 箱全体に掛ける 品物の右上や中央に貼る
印象 正式・格式が高い 簡略的・控えめ

短冊のしは略式ののしとされていますが、北海道では正式な贈答シーンでも広く受け入れられています。

北海道で短冊のしが普及した由来

北海道で短冊のしが普及した理由は、合理性を重視する道民気質にあります。

通常ののし紙は品物のサイズに合わせて選ぶ必要があり、包装にも手間がかかります。短冊のしであれば、品物の形状を問わず簡単に貼り付けることができます。また、大げさにしたくないという控えめな気持ちを表現するのにも適しています。

こうした実用性の高さから、北海道では内祝いやお中元・お歳暮などの贈答シーン全般で短冊のしが定着しました。形式にこだわりすぎず、お互いの負担を減らすという北海道らしい考え方が反映されています。

表書き・名入れの書き方

短冊のしの表書きと名入れは、通常ののし紙と基本的に同じルールで記載します。

表書きは短冊の上部に記載します。贈答の目的に応じて「内祝」「御中元」「御歳暮」などと書きましょう。水引より下の部分には、贈り主の名前をフルネームで記載するのが基本です。

書く際は濃い墨の筆ペンやサインペンを使用します。文字は楷書体で丁寧に書くことを心がけてください。名前は表書きよりもやや小さめの文字で書くとバランスが良くなります。

連名で贈る場合は、右から左へ目上の方の名前を先に記載します。3名を超える場合は代表者の名前を中央に書き、「外一同」と添えるのが一般的です。

短冊のしが適している品物・包装

短冊のしは、通常ののし紙が掛けにくい品物に特に適しています。

円筒形や不定形など、のし紙を巻きにくい形状の品物には短冊のしが便利です。また、小さな品物や個包装のお菓子など、通常ののし紙ではサイズが合わない場合にも向いています。

ただし、道外の方へ贈る場合は注意が必要です。短冊のしを略式と捉え、失礼に感じる方もいらっしゃいます。贈る相手の地域や価値観を考慮し、必要に応じて通常ののし紙を選ぶと安心です。

北海道ギフトの独自マナー|お中元・お歳暮の時期

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北海道ではお中元・お歳暮を贈る時期が本州とは異なります。贈り先が北海道の場合は、地域の習慣に合わせた時期に届くよう手配することが大切です。

お中元は7月15日〜8月15日(旧盆基準)

北海道のお中元シーズンは、7月15日から8月15日までが一般的です。

関東では7月初旬から7月15日頃までに贈るのが主流ですが、北海道は約1ヶ月遅いスケジュールとなっています。これは北海道が旧盆(8月盆)を基準にしているためです。

地域 お中元の時期
関東 7月1日〜7月15日頃
関西 7月15日〜8月15日頃
北海道 7月15日〜8月15日

近年ではオンライン注文の普及により、7月上旬から届け始めるケースも増えています。ただし、届く時期は相手の地域の習慣に合わせるのがマナーです。

お歳暮は12月10日〜20日(降雪前の配慮)

北海道のお歳暮は、12月10日から20日頃までに届けるのが望ましいとされています。

関東では12月初旬から届け始めることも多いですが、北海道では12月10日前後からが一般的です。また、20日を過ぎると年末の慌ただしい時期に入るため、早めの手配が喜ばれます。

さらに、北海道では12月中旬以降に降雪や悪天候が増えます。配送の遅延リスクを避けるためにも、余裕を持ったスケジュールで届けることが大切です。年末ギリギリの到着は相手の負担にもなるため、避けるようにしましょう。

時期を過ぎた場合の表書きの変更方法

お中元やお歳暮の時期を過ぎてしまった場合は、表書きを変更して贈ります。

お中元の場合、8月15日を過ぎたら「残暑御見舞」として贈るのがマナーです。目上の方へ贈る際は「残暑御伺い」とするとより丁寧な印象になります。

時期 表書き
8月15日まで 御中元
8月16日〜9月上旬 残暑御見舞(残暑御伺い)

お歳暮の場合、12月20日を過ぎたら表書きを変更します。年内に届くなら「御歳暮」のままでも問題ありませんが、年が明けてからは「御年賀」として届けます。さらに松の内(1月7日頃)を過ぎた場合は「寒中御見舞」とするのが一般的です。

時期を逃してしまっても、表書きを適切に変えることで失礼なく感謝の気持ちを届けられます。

北海道ギフトの独自マナー|結婚内祝い・引き出物

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北海道の結婚式は会費制が主流であり、それに伴い内祝いや引き出物の習慣も本州とは異なります。北海道で結婚のお祝いを贈る際や、北海道の方へ内祝いを届ける際は、地域の特徴を理解しておきましょう。

会費制結婚式での引き出物の扱い

北海道では会費制の結婚式が一般的なため、引き出物の扱いも本州とは異なります。

本州の結婚式ではご祝儀制が主流で、いただいたご祝儀に対するお返しとして引き出物を用意します。

一方、北海道の会費制結婚式では、参列者が指定された会費を支払う仕組みです。そのため、高額な引き出物を用意する必要はありません。

項目 本州(ご祝儀制) 北海道(会費制)
参列者の負担 ご祝儀(3万円程度) 会費(1〜2万円程度)
引き出物 3〜5品程度 1〜2品程度または無し

北海道の会費制結婚式では、引き出物の代わりにプチギフトを渡すことも多く見られます。参列者の金銭的負担が少ない分、お返しも控えめにするという合理的な考え方が反映されています。

表書きは「内祝」ではなく「寿」が多い

北海道の結婚内祝いでは、表書きに「内祝」ではなく「寿」を使うケースが多く見られます。

全国的には、結婚祝いをいただいた方へのお返しには「内祝」と書くのが一般的です。しかし北海道では、結婚という慶事を強調する意味で「寿」を用いる習慣があります。

どちらを使っても間違いではありませんが、北海道内で贈り合う場合は「寿」を選ぶと地域の慣習に沿った形になります。一方、道外の方へ内祝いを届ける場合は、全国共通のマナーに合わせて「内祝」とする方が無難です。贈る相手の地域を考慮して使い分けるとよいでしょう。

北海道ギフトの独自マナー|出産内祝いの風習

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北海道の出産内祝いには、命名札に関する独自の風習があります。出産祝いのお返しを贈る際は、地域の慣習を押さえておきましょう。

命名札(短冊)を添える習慣

北海道では、出産内祝いにのし紙とは別に「命名札」を添えるのが一般的です。

命名札とは、赤ちゃんの名前とふりがなを記載した短冊型の札のことです。本州ではのし紙のみで贈ることが多いですが、北海道では両方を付けて贈ります。

命名札を添えることで、出産祝いをいただいた方へ赤ちゃんの名前をお披露目する意味があります。道外の方へ贈る際は、この習慣がないため省略しても問題ありません。

短冊を神棚に貼る風習とは

北海道には、出産祝いに添えられた短冊を神棚に貼る風習があります。

これは命名札を神棚に飾り、赤ちゃんの健やかな成長を願うものです。贈り主への感謝と赤ちゃんへの祈りを込めた、北海道ならではの習慣といえます。

この風習があるため、北海道では出産内祝いに命名札を添えることが大切にされています。

北海道ギフトの独自マナー|香典返しは「即日返し」が基本

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北海道の香典返しは、本州とは大きく異なる習慣があります。全国的には四十九日後に贈る「後日返し」が一般的ですが、北海道では葬儀当日に渡す「即日返し」が主流です。

即日返しと後日返しの違い

即日返しとは、通夜や葬儀の当日に香典返しをお渡しする方法です。

本州では四十九日法要を終えた後、香典の金額に応じた品物を贈る「後日返し」が一般的です。一方、北海道では葬儀当日にその場で返礼品を手渡しします。

項目 即日返し(北海道) 後日返し(本州)
渡すタイミング 葬儀当日 四十九日法要後
金額の基準 一律同額 香典の半額〜3分の1程度
品物の選び方 事前に同じ品を用意 金額に応じて個別に選ぶ

即日返しには、後日の郵送手配や住所確認の手間が省けるメリットがあります。遺族の負担軽減という合理的な考え方が反映された北海道らしい習慣です。

即日返しの相場は1,000〜2,000円程度

北海道の即日返しでは、1,000円から2,000円程度の品物を用意するのが一般的です。

本州の後日返しでは香典の半額程度をお返しする「半返し」が基本ですが、北海道の即日返しは金額に関わらず一律の品物を渡します。茶菓子やタオル、洗剤などの消耗品が定番として選ばれています。

この相場は本州と比べると低く感じられるかもしれません。しかし北海道では、香典返しにかける費用を抑え、故人の供養に充てるという相互扶助の精神が根付いています。

高額な香典をいただいた場合の対応

高額な香典をいただいた場合は、即日返しとは別に後日改めてお返しを贈ります。

目安として1万円以上の香典をいただいた場合は、追加の香典返しを検討しましょう。いただいた金額の半額から3分の1程度になるよう、即日返しとの合計で調整します。

後日返しを贈るタイミングは、本州のように四十九日後を待つ必要はありません。北海道では葬儀後なるべく早めにお届けするケースも一般的です。

北海道ギフトの独自マナー|内のしと外のしの使い分け

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贈り物ののし紙には、包装紙の内側に掛ける「内のし」と外側に掛ける「外のし」があります。北海道では短冊のしが主流のため、本州とは異なる点に注意が必要です。

北海道では短冊のしのため地域差に注意

北海道では短冊のしを使うことが多いため、内のし・外のしの区別があまり意識されません。

本州では、内祝いなど控えめに贈りたい場合は内のし、お祝いごとで贈り主を明確にしたい場合は外のしを使い分けます。一方、北海道の短冊のしは品物に貼り付けるスタイルのため、こうした使い分けが一般的ではありません。

項目 内のし 外のし
掛け方 包装紙の内側 包装紙の外側
印象 控えめ 贈り物であることが明確
主な用途 内祝い・配送で届ける場合 お祝い・手渡しする場合

北海道内で贈り合う場合は、短冊のしで問題ありません。ただし本州の方と贈り物をやり取りする際は、相手の地域の習慣を確認しておくと安心です。

道外の方へ贈る場合の配慮

道外の方へギフトを贈る際は、全国共通のマナーに合わせることをおすすめします。

北海道で一般的な短冊のしは、本州では略式と捉えられることがあります。特に目上の方やフォーマルな場面では、通常ののし紙を使用する方が無難です。

また、郵送で届ける場合は内のしを選ぶとよいでしょう。配送中にのし紙が傷つくのを防げます。手渡しの場合は外のしにすると、贈り物の目的がひと目で伝わります。

相手の地域や関係性に応じて、北海道の習慣と全国マナーを柔軟に使い分けることが大切です。

贈り物で避けるべき縁起の悪い品物

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北海道のギフトマナーは独自の部分が多いですが、縁起の悪い贈り物を避けるという点は全国共通です。相手に不快な思いをさせないよう、タブーとされる品物を確認しておきましょう。

刃物・割れ物・白いハンカチなどのタブー

贈り物として避けるべき品物には、縁起の悪い意味を連想させるものがあります。

品物 避けるべき理由
刃物(包丁・ハサミ) 「縁を切る」を連想させる
割れ物(陶器・ガラス) 「関係が壊れる」を連想させる
白いハンカチ 故人の顔に掛ける白い布を連想させる
櫛(くし) 「苦」「死」の語呂を連想させる
日本茶 弔事で使われることが多い

ただし、相手が希望している場合や、親しい間柄であれば問題ないこともあります。迷った場合は、カタログギフトなど相手に選んでもらえる贈り物を検討するとよいでしょう。

4や9など縁起の悪い数字

贈り物の個数や金額にも、避けるべき数字があります。

「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるため、縁起が悪いとされています。詰め合わせギフトを選ぶ際は、4個入りや9個入りを避けるようにしましょう。

また、偶数は「割り切れる」ことから「別れ」を連想させるため、結婚祝いなどの慶事では避けるのが無難です。一方、「8」は末広がりで縁起が良いとされ、例外的に好まれます。

数字の縁起を気にしない方も増えていますが、特に目上の方やフォーマルな場面では配慮しておくと安心です。

まとめ|北海道と道外で異なるマナーを理解して贈ろう

北海道のギフトマナーには、全国とは異なる独自の習慣があります。

本記事で紹介した主なポイントは下記の通りです。

  • のし紙は「短冊のし」が主流
  • お中元は7月15日〜8月15日、お歳暮は12月10日〜20日頃
  • 結婚式は会費制が一般的で、内祝いの表書きは「寿」を使うことが多い
  • 出産内祝いには命名札を添える
  • 香典返しは葬儀当日の「即日返し」が基本

これらの習慣は、形式よりも実用性を重視する北海道ならではの文化から生まれたものです。

ただし、道外の方へ贈る場合は全国共通のマナーに合わせることも大切です。贈る相手の地域や関係性を考慮し、柔軟に使い分けて感謝の気持ちを届けましょう。