2025.11.17

ギフト

お歳暮とお中元の違いを徹底比較時期・相場・マナーまでわかる早見表付き

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いざ贈り物の季節が近づくと、「お歳暮とお中元はどう違うの?」「どちらを贈ればいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

お歳暮やお中元は、感謝の気持ちを伝える大切な日本の習慣です。違いや意味を理解しておくことで、相手に失礼のない贈り方ができます。

そこで本記事では、両者の由来や贈る時期、相場、マナー、そしてやめたいときの対応方法まで詳しく解説します。

贈答の基本を知り、心のこもった贈り物選びの参考にしてください。

お歳暮とお中元の由来

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お歳暮とお中元は、感謝やご挨拶の気持ちを形にした日本の贈り物文化です。どちらも人とのつながりを大切にする習慣ですが、起源や目的には違いがあります。

ここでは、それぞれの由来を簡単に見ていきましょう。

お歳暮とは

お歳暮は、1年の締めくくりにお世話になった人へ感謝を伝える贈り物です。古くは、正月にご先祖へ供える品を年末に配ったことが始まりとされます。

お歳暮についてより詳しい起源や贈る意味については、下記の記事で詳しく解説しています。

» お歳暮とはいつ?贈る時期・意味・マナーを解説

お中元とは

お中元は、日頃の感謝を込めて夏に贈る贈り物です。暑さが厳しい時期に相手の健康を気づかう「暑中見舞い」の意味も含まれています。

中国の行事「中元節」が起源とされ、日本ではお盆の供え物と結びついて広まりました。

お中元についてより詳しい起源や贈る意味については、下記の記事で詳しく解説しています。

» お中元の時期はいつ?全国6地域の違いと贈り忘れた時の対処法

お歳暮とお中元の違い

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お歳暮とお中元は、どちらも感謝の気持ちを贈り物で伝える日本の伝統的な習慣です。ただし、目的や時期、マナーには細かな違いがあります。

主な違いは次の4つです。

  • 贈る時期と地域ごとの違い
  • 贈る相手と優先順位の違い
  • 相場や予算のちがい
  • マナーの違い

これらを理解することで、相手に気持ちよく受け取ってもらえる正しい贈り方ができます。それぞれの違いを、表を使ってわかりやすく解説します。

贈る時期と地域ごとの違い

お中元は夏の挨拶として贈り、お歳暮は一年の締めくくりに感謝を込めて贈ります。ただし、地域によって時期に違いがあるため、相手の住む地域に合わせて贈ることが大切です。

地域 お中元を贈る時期 お歳暮を贈る時期
北海道 7月15日〜8月15日頃 12月5日〜15日頃
東北 7月15日〜8月15日頃 12月10日〜20日頃
関東 7月1日〜7月15日頃 12月1日〜20日頃
関西 7月15日〜8月15日頃 12月10日〜25日頃
九州 8月1日〜8月15日頃 12月10日〜20日頃
沖縄 7月1日〜8月15日頃 12月1日〜25日頃

お中元の時期を過ぎた場合は「残暑御見舞」、お歳暮の時期を過ぎた場合は「御年賀」や「寒中御見舞」として贈るのが一般的です。

※上記は全国的な目安であり、地域や取引先の慣習によって異なる場合があります。

贈る相手と優先順位の違い

お中元とお歳暮は、どちらもお世話になった人へ感謝を伝える贈り物ですが、目的や優先順位の考え方に違いがあります。

項目 お中元 お歳暮
贈る目的 日頃の感謝や暑中見舞い 1年の感謝とお礼
贈る範囲 上司・取引先・恩師・親戚など幅広い関係 特にお世話になった人や長い付き合いのある相手
優先順位 今後の関係を築きたい人 1年を通じて支えてくれた人
継続性 季節の挨拶として単発でも可 継続して贈るのが望ましい

上司や取引先には信頼関係を深める目的で、親戚や友人には健康や感謝を伝える目的で贈るなど、相手に応じた気配りが大切です。

お中元は今後の関係づくりを意識して幅広く贈るのに対し、お歳暮はこれまでの感謝を示すために継続的に贈るのが一般的です。

※贈答の頻度や範囲は地域や会社の慣習により異なります。

相場や予算のちがい

お中元とお歳暮では、贈る品や予算にも違いがあります。お中元は季節を感じる食品や飲料が多く選ばれ、お歳暮は保存性や品質を重視した品が好まれます。

項目 お中元 お歳暮
目的 上半期のお礼 1年の感謝
相場 約3,000〜5,000円 約5,000〜10,000円
人気の品 そうめん、飲料、アイスなど ハム、調味料、カタログギフトなど

相場はあくまで目安であり、相手との関係性や地域によって変わることがあります。高価すぎる贈り物は相手に気を遣わせるため、無理のない範囲で選びましょう。

マナーの違い

お中元とお歳暮では、表書きやのし紙の使い方、時期を過ぎた際の表記にも違いがあります。

これらを理解しておくと、贈り方の印象がぐっと良くなります。

項目 お中元 お歳暮
表書き 御中元 御歳暮
のし紙 紅白蝶結び 紅白蝶結び
時期を過ぎた場合 残暑御見舞(8月中旬以降) 御年賀(1月7日まで)または
寒中御見舞
お礼状のタイミング 受け取ったらできるだけ早く 年内にお礼状を出すのが丁寧
喪中時の対応 「のし」を外す、または「無地の掛け紙」を使用 同様に「のし」を省略し、時期をずらして贈ることも可能

相手が喪中の場合は、時期をずらしたり「のし」を省いたりするなど、控えめな形で贈るのが一般的です。

※贈答マナーは地域や宗派、企業文化によって異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

お歳暮やお中元をやめたいときの上手な伝え方

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お歳暮やお中元は感謝の気持ちを表す日本の贈答文化ですが、経済的な負担や環境の変化などで続けにくくなることもあります。やめ方を誤ると関係が悪化するおそれがあるため、丁寧に対応することが大切です。

ここでは、無理なくやめるための3つのポイントを紹介します。

  • 無理なくやめるタイミング
  • 角を立てない伝え方のコツ
  • 感謝を伝える代替方法

無理なくやめるタイミング

お歳暮やお中元をやめるときは、相手との関係が一区切りついたタイミングを選ぶのが自然です。つまり、退職や転勤、取引の終了などは区切りをつけやすい時期です。

長く続けていた場合は、突然やめるよりも金額を下げたり、どちらか一方だけにするなど、徐々に整理していくと違和感がありません。

角を立てない伝え方のコツ

やめることを伝える際は、「これまでのお付き合いに感謝しております」などの言葉を添えて、前向きな印象にしましょう。直接的に「やめます」と言うよりも、「今回で一区切りにさせていただきます」「今後はお気持ちだけにさせていただきます」といった柔らかい表現がおすすめです。

挨拶状やお礼状など、書面で伝える方法も丁寧です。

感謝を伝える代替方法

お歳暮やお中元をやめた後も、感謝の気持ちは別の形で伝えられます。年賀状や暑中見舞いに一言添えたり、季節の挨拶や小さな贈り物をするなど、無理のない形で気持ちを伝えましょう。

形式よりも、感謝の心を持ち続けることが大切です。

お歳暮とお中元の選び方のポイント

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お歳暮やお中元を選ぶ際は、すでに紹介した時期やマナーに加えて、相手への思いやりが感じられるかどうかが最も重要です。

ここでは、贈り物選びの際に押さえておきたい3つの視点を紹介します。

1. 相手に合わせた実用性を意識する

形式よりも、相手が実際に使える・喜ぶかを基準に選びましょう。食品なら日持ちするもの、嗜好品なら好みが分かれにくいものがおすすめです。

2. 季節感を大切にする

お中元には「涼しさ」、お歳暮には「温かみ」を意識すると印象が良くなります。季節の味や素材を取り入れることで、贈り物にさりげない気配りが感じられます。

3. 品質と見た目で丁寧さを伝える

高価である必要はありませんが、清潔感や上品さのある包装・デザインを選ぶと誠意が伝わります。のし紙や表書きの種類も贈る目的に合わせて確認しておきましょう。

まとめ|お歳暮とお中元で感謝を伝えよう

お歳暮とお中元は、形式ではなく「感謝の気持ち」を伝えるための習慣です。時期やマナーに気を配りつつ、相手の立場を思いやった贈り方を心がけることで、良好な関係を長く築くことができます。

無理のない形で、これからも感謝を伝えるきっかけとして活用していきましょう。